「業者を呼ぶ前に、できるだけ自分で掃除したい」──そう考える方は多いですよね。
しかし、クーラーの内部は構造が複雑で、やり方を誤ると故障や漏電につながる危険性もあります。
この記事では、自分でできる範囲とやってはいけないNG作業5つを、現場のプロ目線でわかりやすく解説します。
目次
- 自分でできるクーラー掃除の範囲
- やってはいけないNG作業5つ
- 安全にできる代替掃除法
- プロに任せた方がいい理由
- まとめ
自分でできるクーラー掃除の範囲
DIYで安全に行える掃除は、「外側とフィルター周辺」のみ。
内部(熱交換器や送風ファン)は電装部が近く、水を使うと危険です。
自分でできる範囲の例:
- フィルターの水洗い:2〜4週間に1回。シャワーで軽く流し、陰干しで完全に乾かす。
- 外装パネルの拭き掃除:中性洗剤を薄めた布で拭き、乾いた布で仕上げる。
- 吹き出し口まわりの拭き取り:届く範囲でやさしく拭く(奥まで突っ込まない)。
- リモコン・操作パネル周辺の清掃:アルコール除菌シートで軽く拭く。
ここまでなら安全に行え、見た目の清潔感もアップします。
やってはいけないNG作業5つ
「ちょっと頑張って内部まで掃除したら壊れた…」という声は少なくありません。
以下の行為は、故障・感電・水漏れ・保証対象外につながる可能性が高いため要注意です。
- スプレータイプの洗浄剤を熱交換器に吹きかける
→ 洗剤が基盤や配線にかかるとショート・腐食の原因に。すすぎ残しもトラブルの元。 - 送風ファンを棒やブラシで無理やり掃除する
→ 羽根が割れたり、モーター軸がずれて異音が出るケースが多数。 - 電源を入れたまま作業する
→ 感電の危険あり。必ずブレーカーを落としてから。 - ドレンホースに無理に空気を送る・水を流す
→ 詰まりが逆流して水漏れを悪化させることがある。 - お掃除機能付きエアコンを分解しようとする
→ 内部構造が非常に複雑で、素人が開けると配線断線のリスク。
どれも“やりがち”ですが、現場ではこれらが原因の故障や再依頼が非常に多いです。
安全にできる代替掃除法
内部まで触れない代わりに、次のような安全な代替策を取り入れると効果的です。
- 送風乾燥モードを使う:冷房停止後に30分送風を回すだけで、カビの発生を抑制。
- エアコン専用フィルターカバーを利用:ホコリや花粉を入り口でキャッチし、清掃の手間を減らす。
- 市販の防カビシート・スプレーを外装に使用:直接内部ではなく、吹き出し口周辺に軽く。
- サーキュレーター併用:風を循環させ、湿気をこもらせない。
これらを習慣化することで、プロに依頼するまでの期間を延ばしつつ、カビの広がりを防げます。
プロに任せた方がいい理由
- 内部構造に精通:電装部やセンサーを傷めずに分解可能。
- 高圧洗浄でカビの根まで除去:DIYでは届かない送風ファンの裏まで徹底洗浄。
- 再組み立ての精度が高い:水漏れや動作不良を防げる。
- 作業保証や保険がある:万が一のトラブル時にも対応可能。
「自分で掃除したけど臭いが取れない」「風が弱い」という場合、内部カビが原因であることがほとんどです。
プロに任せれば、分解・洗浄・乾燥・確認まで一貫して安全に仕上がるため、結果的に安心・長持ちにつながります。
まとめ
クーラー掃除を自分で行う際は、外装とフィルターまでが安全圏。
スプレー洗浄や分解はリスクが高く、内部のクリーニングはプロに任せるのが確実です。
普段の掃除は「乾燥」「換気」「ホコリ対策」で清潔を維持し、半年〜1年ごとに専門の分解洗浄を行うと理想的。
無理せず、安全に続けられる方法で快適な空気を保ちましょう。